風工学シンポジウム論文集
第20回 風工学シンポジウム論文集
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ある島しょ部高度200mまでの強風時における乱流構造について
変動風速の縦方向成分と鉛直横方向成分の相互相関
*藤村 真弓前田 潤滋森本 康幸
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p. 3

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抄録

変動風速の縦方向成分のみならず水平横方向成分や鉛直横方向成分を含む風速3成分の3次元変動風速場における送電鉄塔-架渉線連成系の動的応答や飛散物の飛跡をシミュレートするための情報提供として,島しょ部先端に位置する高さ200mの送電鉄塔で行った強風観測記録を用いて変動風速3成分の乱流構造や空間相関を検討した。観測結果から,平均風速や最大瞬間風速,乱れの強さおよび乱れのスケールの鉛直分布特性は,台風時と非台風時で大きく異なること,異方向成分間の共分散係数は縦方向成分と鉛直横方向成分間で最も大きいことを確認した。また,変動風速の縦方向成分と鉛直横方向成分の相互相関関係は,無次元量の算定に変動風速縦方向成分の縦方向の乱れのスケールを用いれば,縦方向成分と鉛直横方向成分間の共分散係数と等方性乱流場の理論式で近似できることを示した。

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© 2008 風工学シンポジウム運営委員会
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