日本農村医学会学術総会抄録集
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第59回日本農村医学会学術総会
セッションID: P2-G2-5
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当院における業務改善プロジェクトの取り組みについて
安達 義昭長谷田 貴史鈴木 篤吉見 太志郎今澤 太学玉内 登志雄松井 孝之
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抄録

<緒言> 医療機関を取り巻く環境は厳しさを増しているが、当院も例外ではない。このような環境の中、管理職を主体とした経営改善検討会は開催しているが、一般職における検討の場は今までなかった。このため、一般職からの新しい視点での経営改善策を見出すことと、一般職の経営参画意識を持たすためプロジェクトチームを発足させた。そこで、2008年度及び2009年度に実施した業務改善プロジェクトの取り組み結果について報告する。 <方法> プロジェクトチーム構成メンバーは、看護部、薬局、放射線科、臨床検査科、リハビリテーション科、栄養科、事務部から代表者を選出した。2008年度は入職5年目未満の職員(若手)と10年目以上の職員(中堅)の2つのプロジェクトを、2009年度は10年目未満の職員で編成し、毎月2回開催した。各々の立場からブレインストーミングを活用し、アクションプランの集約を行った。 <結果> 2008年度プロジェクトでは、患者満足度調査のアンケート結果を基に、外来患者の待ち時間の不満軽減、閑散期のドックの充実、管内JAに対するドック受診の推進を問題提起した。この中、診療待ち時間の不満軽減策としては、フリーペーパーのラックを設置することで待ち時間に閲覧できるようにした。また、JA静岡市管理職員の人間ドック受診を、閑散期である3月に実施することにより、ドック収入の増加を図ることができた。 2009年度プロジェクトでは、患者数増加対策として、病院の知名度の向上を目的とした院外広報誌やメールマガジンの発行、院内掲示板の内容充実等について提言し、2010年度に検討実施していくことにした。 <考察> プロジェクトメンバーが一般職員から選出されたことで、各メンバーが積極的に他の職員にアイデアを収集する活動が見られ、メンバーのみならず他の職員も病院運営に関心を持つ良い機会となり、今後の業務改善につながると考えられる。

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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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