日本農村医学会学術総会抄録集
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第57回日本農村医学会学術総会
セッションID: 1J101
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第2世代抗ヒスタミン薬の眠気の副作用に対する患者認識度調査
直井 秀樹
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抄録

第2世代抗ヒスタミン薬の眠気の副作用に対する患者認識度調査 直井秀樹1)、大林浩幸2)、松本恭子1)、重山昌志1)、永木寛之1)、 山田 学1)伊藤美智子1)、服部哲男1)、大塚守紀1)、西尾政則1) 東濃厚生病院 薬局 眠気、抗ヒスタミン薬、アレルギー性鼻炎 〈緒言〉アレルギー性鼻炎治療で用いる抗ヒスタミン薬には、眠気の副作用を生じるもの多いが、患者自身がこの副作用を承知で内服しているか重要である。今回、眠気に対する患者認識度調査を行った。 〈方法〉平成19年2月~3月末に、アレルギー性鼻炎で当院外来受診し、抗ヒスタミン薬が処方された患者全員257名を対象に、本人同意取得後に薬局窓口にて、抗ヒスタミン薬によって生じる眠気に対するアンケート調査を行った。 〈結果〉232名(平均年齢53.5±17.5歳、男85名、女147名)より有効回答を得た(有効回答率90.3%)。この内45名(19.9%)が、抗ヒスタミン薬一般に眠気の副作用があることを知らなかった。さらに、この45名中24名は実際に眠気を有する抗ヒスタミン薬が処方され、21名は主治医から副作用の説明を受けていなく、眠気の副作用を知っていれば内服しなかったと答えた。また、この21名中10名はすでに内服後に、眠気を感じながら自動車運転を行っていた。 〈結論〉抗ヒスタミン薬による眠気の副作用が軽視されている現状が明らかとなった。患者への適切な服薬指導と副作用のチェック機能を果たす薬局機能の重要性が再認識された。

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© 2008 一般社団法人 日本農村医学会
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