人間の言語以外の情報伝達の一つにノンバーバルコミュニケーションの動作指示がある．しかし，動作指示には，人の個性など様々な要素によって無限ともいえるパターンが存在する．一方，時系列データの解析手法として特異値分解がある．本論文では，特異値分解を用いた避難命令動作判別の新たな手法を提案する．例えば，人が他人を呼ぶときには手招きするが，この動作は手を振る左右への誘導の動作とは異なる．特異値分解の左特異ベクトルを用いて，時系列データの一定区間での運動特徴や類似性を知識として獲得し動作を判別する．ここでは，避難路を確保するための手招き動作の例を用いて本手法の有用性を検討する．
