主催: 日本知能情報ファジィ学会
データ解析の分野において、二点間の類似性(非類似性)の概念は、様々に定義され、利用されている。点をベクトル空間内の位置座標として捉える時、変数(点)間の相関構造を類似性構造として扱い、それに基づく典型的手法としては、多変量解析手法がある。 近年になり、相関構造に、汎化性能の高い識別器を導入し、多変量解析手法の性能を高める試みがなされている。 一方、統計的測度空間の枠組みにおいて、二点間の距離に確率構造を仮定することにより、類似性を定義する方法がt-normとして、議論されている。工学をはじめとする応用の分野で利用されている。 本論文では、これら二つの方法を融合させ、t-normにカーネル法を導入することにより、新たなAggregation Operatorを提案する。また、このOperatorを多次元尺度構成法に適用することにより、多次元尺度法の結果の性能を高めることを目的とする。