主催: 日本知能情報ファジィ学会
近年,ラフ集合理論はカテゴリカルなデータに対するデータマイニング手法として注目されており,特に,データを正しく分類するために最小限必要となる項目の集合(相対縮約)およびデータに含まれるif-then形式のルール(決定ルール)の抽出について研究が進められている.分析対象のデータからすべての相対縮約を抽出する手法として,識別行列を用いる手法が知られている.しかし,すべての相対縮約を求める計算はNP困難であることが証明されているため,大規模データに対してすべての相対縮約を計算することは現実的ではない.本研究では,著者らが提案した条件属性による類別に基づく相対縮約の評価手法に基づいて,この評価手法においてできるだけ良い評価を得る相対縮約を1個だけ求める手法を提案する.