主催: 日本知能情報ファジィ学会
共催: 国際ファジィシステム学会
近年注目されているSmall World Networkは、伝播能力が高く、耐故障性が強化されるという特徴を持つ。この特徴を従来の連想記憶モデルに取り入れることによって、より効率的な連想記憶モデルをつくる研究が行われている。本論文においてもHopfield Neural Networkにβ-Graphを用いてSmall Worldを生成させることにより、新たなネットワークを構成し、同規模でも表現力が高いネットワークが構築できることが確認できた。一般にβ-Graphではエッジのつなぎかえ確率pのみをパラメータとしているためSmall Worldの出現が曖昧であるが、本論文では平均経路長Lとクラスター係数Cを計量することによってSmall Worldの出現を明確にし、Small World Networkの構成が連想記憶の想起成功率の上昇と相関を持っていることを示した。