主催: 日本知能情報ファジィ学会
共催: 国際ファジィシステム学会
本論文では,RoboCupサッカーのシミュレーションリーグにおけるキーパエージェントの改良とその評価を行う.まず,RoboCupプロジェクトの概要と本論文でベースチームとして用いるUvA Baseについて述べると共に,UvA Baseキーパの問題点を挙げる.その後,それらの問題点を考慮したキーパのポジショニングに関する改良手法を示す.数値実験では2種類の評価方法を用いて評価を行う.最初の実験では,開発元となったUvA Baseを用い,用意した複数の対戦相手と順に対戦させることで改良前後のキーパを比較する.次の実験では,他チームのキーパの代わりに改良前のキーパと改良後のキーパを使用して対戦させることで改良前後のキーパの比較だけでなく,他チームのキーパとの比較も行う.実験を通して,様々な環境における改良後のキーパを評価し,改良手法の有効性を示す.