日本地球化学会年会要旨集
2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
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G11 放射性核種の環境動態:放射性廃棄物処分や原発事故などと関連して
ICP-MS/MSを用いた酸化気化導入法による高感度放射性ヨウ素分析法の開発及び環境放射能研究への応用
*佐藤 妃奈深海 雄介大野 剛
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p. 238-

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抄録

半減期1570万年である放射性ヨウ素-129は放射性ヨウ素の環境トレーサーとして用いられてきた。環境試料中のヨウ素-129の濃度を迅速に調べる手法の一つとして、溶液試料導入法を用いたICP質量分析計による測定法が提案されている(Ohno et al., 2013)。しかしこの手法では、127Iの水素化物イオンによる質量数129への干渉を完全には除去できず、測定の感度も十分とは言えないという問題点がある。そこで本研究では試料溶液中のヨウ素を酸化気化しICP質量分析計へ導入する(気化導入法)ことでこれらの問題点の改善を試みた。導入路に極性分子を取り除く微細膜チューブを用いた気化導入法の感度は溶液導入法より10倍以上向上した。

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