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モンゴル・エルデネト地域の河川ではモリブデンが高濃度となっており、季節ごとに変動を示す。変動の原因は、河川に堆積している鉱物からモリブデンが吸着脱離によるものだと仮定した。この仮定を示すために、室内実験において鉱物に対するモリブデンの吸着挙動を検討した。モリブデンのフェリハイドライトに対する吸着実験を行った。得られたデータとこれまで報告されているモリブデン酸の酸化物(ゲータイト、アモルファスアルミニウム酸化物、ギブサイト、δAl2O3、アナターゼ)への吸着データを表面錯体モデリング手法であるExtended Triple Layer Model (ETLM)により解析することで吸着素過程を考察し、エルデネト地域の河川のpH変動の原因を検討した。