主催: 日本地球化学会年会要旨集
三畳紀後期Carnian (235-228 Ma)にはCarnian pluvial event (CPE)と呼ばれる大きな環境変動が生じ,一時的に湿潤気候に変化したことが主に当時の西テチス浅海域堆積岩を用いた研究から明らかになり、パンゲア大陸では広範囲に類似した事象が報告されている。しかし、これらの気候変動が遠洋域の堆積岩にも記録されているかどうかの検証はほとんど行われていない。そこで本研究では,日本の付加体中に残る遠洋成深海相のチャートに含まれる鉄鉱物種の組成に着目し,CPEの記録が保存されているか検証した.