地層処分環境条件下での圧縮ベントナイト試料の内部微細構造をX線回折法およびX線マイクロCT法によって明らかにするとともに、放射性トレーサを用いた拡散実験から、そこでの放射性核種の拡散係数ならびに拡散の活性化エネルギーを決定した。その結果、ベントナイト試料の乾燥密度の増加とともに、モンモリロナイトの底面間隔が段階的に減少すること、また拡散の活性化エネルギーも変化することが示された。これらの結果から、放射性核種の拡散は、圧縮ベントナイト試料中に存在する細孔の幾何学的形状のみではなく、モンモリロナイト鉱物内部に存在する層間の影響も受けていることが示唆された。