人工衛星に搭載されたASTERセンサを用いて、Viedma 火山周辺のSiO2wt%を推定した。従来の研究では、Stern and Killian(1996)により SiO2wt%は64-66wt%と計測されているが、本研究の結果からはSiO2wt%は51-63 wt%と推定されている。この値は従来の研究よりも広い幅を持ち、高いSiO2 値は一致しているが、よりバサルティックな組成を示す箇所が存在することも示している。この推定値は、Hudson 火山(直径10km のカルデラを有する成層火山)で系統サンプリング及び分析を行ったOrihashi et al.(2004, 2008)の組成幅(SiO2:50.5-66.6wt%)と一致し,Viedma 火山がこれまで推定されていたような単成の溶岩ドームではないことを示唆する。