地表付近の大気中の7Be, 10Be濃度と10Be/7Beは成層圏大気が対流圏に流入すると上昇する。 7Be, 10Beは宇宙線生成核種であるため, 生成速度は太陽活動の影響を受け11年周期で変動している。そのため地表付近の大気中の濃度は太陽活動の盛衰と共に変化していると考えられている。しかし気候変動によって成層圏からの大気の流入量が変化し, 大気中の濃度が大きく変化していると10Beは太陽活動の変動のプロキシとして用いることが出来なくなる。そこで大気中7Be, 10Be濃度と太陽活動の関係について評価するために1998-2008年の大気中7Be, 10Be濃度の測定を行い, 太陽活動を考慮したモデルで再現した濃度との比較をおこなった。