電解濃縮を伴う液体シンチレーションカウンターによるトリチウム測定は,環境水のような低レベルの測定に最も広く使われている手法である。従来の電解濃縮・液シン測定法は時間が掛かる割にそれほど精度が高くなかった。市販の電解装置と液シン装置を用い,手法や装置を改良して合理化し、2日間の濃縮と25時間の計測で、測定下限0.02 Bq/Lを達成した。さらに,深層海水のような極低濃度のトリチウム測定法を検討した結果,1 Lの試料から,1週間の電解濃縮と1週間の液シン測定で0.0005 Bq/L程度まで測定できる見通しを得た。