石垣島安良崎から採取されたサンゴPorites sp. の柱状試料中の酸素同位体比を、微小試料採取技術を用いて高時間解像度(~10日/sample)で分析した。酸素同位体比はX線写真に見られる輪紋と一致した明確な季節変動を示した。各年の酸素同位体比の極大値はその年の最低水温(旬値)とよい相関を示した。石垣島において、冬期の水温は年ごとの変動が大きく、また、1914年の観測開始以来、明確な温暖化傾向を示しており、気候変動において重要な要素である。実測水温の3旬の移動平均の最低と冬期(12-2月)の平均水温の関係は