同一海域内の複数の遠洋性海洋堆積物コアに対して、多元素分析(放射化分析、即発ガンマ線分析)を鉛直方向に行った。その挙動を統計的手法により解析し、堆積物の供給源を自生作用などによる内因性、または陸源や海洋生物に起因する外因性に分類する。同時に本サンプリングステーション周辺で採取された別コアによる物性ないしSSTなどもパラメータに加えた。このことにより堆積年代当時のサンプリングステーション周辺の古海洋環境の推定を物理的な側面から行う。なお、測定に用いたコアは(独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)所属の白鳳丸によるKH04-05航海にて採取された南大西洋の遠洋性コアであり、採取時における表層の攪乱がない特長を持つ。