SPring8の放射光X線を用いて、地球のマントル由来岩石の中から、白金族元素を含有する微小な相(ナゲット)を発見する手法の開発を行った。岩石サンプルのX線吸収像を目的元素のK吸収端前後のエネルギーで撮影して、両像の差分を取ることにより、非破壊のままサンプル中から白金族元素の濃集部分を見つけ出すことを試みた。人口試料を用いた実験により、Ru含有相で5ミクロン、Os含有相で20ミクロンの微小相を発見可能であることがわかった。天然の試料を用いた実験では、貴金属鉱床の標準試料Ptc-1aから、50ミクロン大のPt単体相を発見することに成功した。