主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
本研究では,造孔材として球状PMMAを用いてMg-Alスピネル添加ムライトの多孔体を作製し,その気孔径,気孔率及び微構造を評価した.スピネル無添加のムライト多孔体は,かさ密度1.6-1.7g/cm3,開気孔率は46-50%であった.一方,ムライト粉末にスピネルを10mass%添加した場合,30μmの造孔剤を添加しても開気孔率は5%程度であり,ほとんど気孔は形成されなかった.粒径が60μmおよび90μmのPMMAを造孔剤として添加した場合は,開気孔率がそれぞれ21%および28%であり,スピネル無添加ムライト多孔体の開気孔率よりも小さい値となった.これはスピネル添加の有無によるムライトの焼結性の差によるものと考えられる.