日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2E06
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炭化ケイ素織物を表面層に有する炭化ケイ素焼結体の損傷許容性
平田 好洋松永 直樹有馬 峻*鮫島 宗一郎
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抄録

緻密なSiC焼結体を空気中1100または1300℃で1-24h酸化処理して、この上下層両面に複合材A: SiC-アルミナシートとSiC 織物、B:ムライトシートとSiC 織物、C:ムライト-アルミナシートと SiC 織物とムライトシートをそれぞれ積層させて1100-1300℃, 2-39MPa, 1-2h, Ar 中で接合させた。荷重98Nでビッカース圧痕を複合材表面に導入して、四点曲げ試験強度を測定した。SiC焼結体の酸化処理(24 h)で生成したシリカ表面層の厚さは、1100℃で0.6μm, 1300℃で1.6-1.8μmであった。複合材 A,CではSiC焼結体の表面シリカと中間層中のアルミナの反応で生成するムライトにより、SiC焼結体とSiC長繊維層を接合できた。複合材 A,Cの圧痕は表面から2層目のSiC長繊維層で進展が阻害され、高い損傷許容性を示した。接合圧力 2MPaではSiCの強度低下は小さく、圧痕導入による影響を受けないことが分かった。

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©  日本セラミックス協会 2009
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