主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
ペロブスカイト型水素化合物CaPdH3-δ(δ=0.7)を合成した。しかしながら、磁化率測定より、2 K以上では超伝導転移は観測できなかった。また、比熱測定より、約860 Kの光学フォノンが存在することがわかった。さらに、比熱測定およびバンド計算から求めた電子比熱係数を比較することにより見積もった電子-格子結合定数は約0.24となり、超伝導体PdHの0.7と比べて小さいことがわかった。超伝導が出現しない理由として、電子-格子結合定数が小さいこと、水素欠損による乱れが考えられる。