主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
非鉛系圧電セラミックスの候補であるKNbO3の合成において、従来では原料から直接KNbO3の合成を行うが、この手法では焼成過程の間で生じるKの蒸発や高温焼成が必要となるため合成が難しい。そこで、本研究では前駆体であるRuddlesden-Popper型層状ペロブスカイト化合物K2NbO3Fの単結晶を合成し、その後室温でK2NbO3Fの岩塩型層 (KF) を水に溶解させるという新しいソフトケミストリーの手法により、ペロブスカイト構造を持つKNbO3単結晶薄膜を作製した。この手法により得られた薄膜は、非常に高い配向性を持つことが確認できた。