主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
ゾル-ゲル法を用いた有機シリケートコーティングによる金属表面の生体活性化は低温かつ簡易な方法として有効である。本研究では、チタン金属へのCaを導入したメチルシロキサン系有機シリケートコーティングを80℃以下の低温で作製した。コーティングはSBF浸漬6日以内でアパタイトを生成し、高い生体活性を示した。コーティングの密着強度は、導入されたCa粒子による膜の気孔率増加に伴い低下する傾向を示した。適切なCa/Siモル比で構成されたコーティングの密着強度は2.8MPa以上であることから、低温プロセスによる金属インプラントへの生体活性コーティングの新たな手法として有効であることを示した。