主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
シードを添加した多核ヒドロキソアルミニウム錯体(PHA)溶液を用いるゾルゲル法によりCaドープアルミナナノパウダー(PA-S-Ca)を調製し,緻密化及び粒成長抑制に及ぼす効果を検討した。1173K仮焼したPA-S-Caは,~80 nmのαアルミナ粒子とγアルミナ粒子から成る粉末であった。PA-S-Caを1648Kで焼成して得られた焼結体は相対密度>99%,平均粒子径0.66 μmであり,Caドーパントが相対密度を低下させることなく粒成長を顕著に抑制すると判断された。この新規ゾルゲル法はアルミナナノパウダーを調製するために有効な手法であること,及びPA-S-Caは優れた焼結性と粒成長抑制効果を有することが判明した。