主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
本研究では、窒化ケイ素の超塑性や高温変形に影響を及ぼす粒界の化学組成と粘性を系統的に変化させたY2O3-MgO-SiO2系ガラスを焼結助剤として窒化ケイ素を作製し、高温圧縮変形に及ぼすガラス組成の影響を調べた。応力ひずみ線図の結果から、変形応力とガラスの粘性係数との相関は認められなかった。これは、焼結体の粒界ガラス相組成が、助剤ガラスの組成から変化したためと考えられる。応力ひずみ線図において、ひずみ軟化現象が観察された。変形後の組織観察から、長柱状粒子の発達が起こっており、それが複雑な変形挙動をもたらすことが示唆された。