主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
異なる濃度の塩化鉄(II)を用いて磁性アパタイトナノ粒子を湿式法によって合成した。X線回折法(XRD)鉄含有量が0-2.2mass%の試料ではヒドロキシアパタイト(HAp)のみ確認され,鉄含有量が2.2mass%以上の試料ではHApの他に36°付近にMagnetite(Fe3O4)のピークが確認され,これらの試料では強い磁性が確認された。一方,鉄の導入によって,HApに帰属されるピークの回折強度は減少した。3.8_Fe(II)HApのTEM観察では,球形で数nmの独立したMagnetite粒子と低結晶性のMagnetiteと思われる被覆膜が付着した20-30nmの柱状HAp粒子が均一に存在していることが確認された。