主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
我々はマイクロ波加熱により、鋳込み成形体中の水分とアルミナ粒子表面の水和反応を促進し、表面水和物生成過程をコントロールできる事を見出した。この技術を利用して、アルミナ粒子界面にアルミナ水和物もしくは水酸化アルミニウムを生成させ、粉末同士を強固に結合させる事に成功した。しかし市販のアルミナ粒子はその製造方法によって表面状態が異なり、それに起因して水和挙動に差異が生じる。そのため粒子を簡便な表面処理等の後工程により水和しやすい表面状態を作る事ができれば,本手法がより扱いやすくなり、適用範囲も広がると考える。本稿では、本開発プロセスを紹介し、水和反応に及ぼす表面ミリング処理の効果及び、作製した成形体の機械的特性などを議論する。