主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は地球環境にやさしい次世代発電システムの1つとして期待されている。現在、材料の選択性の拡大、起動・停止の容易性から500℃~650℃の低温域で作動するSOFCが注目されている。GdドープCeO2(GDC)はこの温度域において比較的高い酸素イオン導電性を示し、使用可能な電解質材料の候補の1つである。一方で、GDCは還元雰囲気で電子伝導性が現れるため、燃料電池作動雰囲気において電解質を通して内部短絡電流が流れ、起電力、出力密度を下げてしまう。今回は、GDC多孔質層をGDC電解質と空気極の界面に形成させ、多孔質層の厚みが起電力、出力へ及ぼす影響を報告する。