主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
還元剤の添加なしに、一酸化窒素を直接、窒素と酸素に分解可能な触媒を開発した。この触媒は、立方晶C型構造を有する希土類酸化物のなかでも、格子内に大きな隙間を有する酸化ガドリニウムを母体としており、これに活性点である酸化物イオン欠陥を導入するためにバリウムを、また、立方晶C型構造を安定化するためにイットリウムをそれぞれ固溶させた複合酸化物である。流通式触媒反応装置により、一酸化窒素の直接分解活性を評価したところ、本研究の触媒は、従来のペロブスカイト触媒よりも低い温度で一酸化窒素を分解可能であることが明らかとなった。