2005 年 12 巻 1 号 p. 65-70
バブル経済破綻後の低迷期はリストラや中国などの市場や経済発展による特需的契機によって脱するけはいがある。だが、日本経済の成熟化は変わらない。多くの企業が新たな市場機会を求めて新製品開発に腐心している。スマイル曲線などの概念に支援されて付加価値の高いプロセスを内製化し、それ以外は外注して活路を見出そうとする企業も少なくない。アウトソーシングの対象になるのは製造プロセスや事業に直接関わらない間接業務であることが多い。本研究は近年の日本の製造企業調査データに基づき新製品開発において活発かつ自信を持っ企業のプロセスの特性を明らかにすることでプロセスの分断の危険性と課題を提示する。