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シロイヌナズナゲノムには4種類のSYP2ファミリーSNAREタンパク質がコードされている.過去に,VAM3/SYP22 及びPEP12/SYP21の単独変異体は致死性を示すことが報告されている.しかしながら,我々はこれまで,vam3/syp22変異体を単離することに成功し,変異体の解析から,VAM3/SYP22が植物の成長・維管束パターンの形成・ミロシン細胞分化に関与していることを報告してきた.このことから,SYP2ファミリーの機能について再検証が必要であると考えられる.今回,我々はplp/syp23の変異体を確立することに成功し,加えて,vam3/syp22との多重変異体を作製した.さらに,artificial microRNAによる遺伝子抑制法により,vam3/syp22変異体背景でPEP12/SYP21の遺伝子発現を抑制することに成功した.これらの変異体の表現型の解析から,VAM3/SYP22,PEP12/SYP21,PLP/SYP23が冗長的に機能していることを発見した.興味深いことに,GFP融合タンパク質を用いた細胞内局在の解析により,PLP/SYP23が膜成分に局在することなくSNAREタンパク質として機能している可能性を見出した.そこで,本大会ではSYP2ファミリーの機能について議論したい.