2022 年 76 巻 1 号 p. 461-467
本研究では、再乳化形粉末樹脂および細骨材の種類、ポリマーセメント比並びに細骨材セメント比を変化させて製造したポリマーセメントモルタル(PCM)の材齢182dまでの電気抵抗率に及ぼす調合因子および材齢の影響について検討している。その結果、PCMの電気抵抗率は材齢の経過に伴い増大するが、材齢91dから182dにかけて、本研究で提案した見掛け保水率はほぼ一定値を示している。その材齢182dにおけるPCMの電気抵抗率は、一部のものを除きポリマー無混入のものよりも大きく、ポリマーセメント比および細骨材セメント比の増加に伴い増大する。また、ポリマーおよび細骨材の種類も電気抵抗率の影響因子であるが、細骨材セメント比ほどの影響は認められない。