セメント・コンクリート論文集
Online ISSN : 2187-3313
Print ISSN : 0916-3182
ISSN-L : 0916-3182
リサイクル
実焼却廃棄物を混入したOPC-BFS-AH系材料の重金属固定化に関する研究
福永 隆之大即 信明斎藤 豪前野 祐二
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 66 巻 1 号 p. 600-606

詳細
抄録

近年、焼却廃棄物を混和材として利用する研究が行われてきている。しかし、焼成温度が低い焼却廃棄物を混和材として使用する検討はされていない。一方、六価クロムなどの陰イオン有害物質の固定に関する研究は行われているが、これらは試薬として六価クロムを混入している試験であり、実際の廃棄物を混和した研究はほとんどされていない。そこで本研究では、六価クロムを多く含有している焼却廃棄物を混入したセメントペーストに高炉スラグ微粉末および無水石膏の混和率が六価クロム固定へ与える影響を検討した。その結果高炉スラグ微粉末と無水石膏を同時に混和することにより、六価クロムの固定能力は向上することが確認された。

著者関連情報
© 一般社団法人セメント協会
前の記事 次の記事
feedback
Top