2009 年 63 巻 1 号 p. 91-98
本研究では、これまで硬化コンクリートの破壊解析に用いてきた粘弾塑性サスペンション要素法に、セメント粒子の水和範囲を考慮した水和進展モデルを導入した。この解析手法を用いて、セメント硬化体の圧縮強度および引張強度と、セメント水和範囲の進展の関係を考察することで、導入した水和進展モデルの適用性を検討したところ、既往の知見を再現できることがわかった。このため、より詳細な検討としてセメント粒子数およびセメント粒径がセメント硬化体の強度増進に与える影響についても検討した。