日本機械学会論文集 A編
Online ISSN : 1884-8338
Print ISSN : 0387-5008
パーライト・フェライト鋼の耐久限度と停留き裂挙動について
田村 優山田 邦博清水 眞佐男國尾 武
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 49 巻 447 号 p. 1378-1387

詳細
抄録

鋼の耐久限度の大小を支配する微視組織因子の役割について調べた結果,以下に述べる結論を得た.鋼の耐久限度は,従来考えられていた結晶粒大のき裂ではなく,母相粒径に比べ1けたオーダの異なるいわゆる「限界停留き裂」の進展開始応力によって決められる.パーライト形態およびフェライト粒径の大小は,この限界停留き裂寸法の大小に影響を及ぼすという点を通じて,耐久限度レベルの高低に関与する.

著者関連情報
© 社団法人日本機械学会
前の記事 次の記事
feedback
Top