高分子化學
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高分子の電気伝導度の温度特性
宮本 晃男柴山 恭一
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1972 年 29 巻 327 号 p. 463-467

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抄録

高分子の低電界における電気伝導機構はイオン伝導であると考えられている。その伝導度σは高分子の組成や構造に強く依存することから自由体積υf, イオン解離エネルギーWおよびジャンプエネルギーEfを同時に考慮した式,
σ=σ0exp{- (γυ4*f+Ef+W/2ε/kT) }を導いた。ここでσ0, γ, υi*, ε, k, Tはそれぞれ定数, 自由体積の重なりを表わす補正係数, イオンが移動ナるのに必要な最小の体積, 誘電率, ポルツマン定数, 絶対温度である。ここでは硬化剤の種類を変えたエポキシ樹脂について適用した結果, ガラス転移温度Tg前後で急変するσをTg以上と以下に対して統一的な取扱いができるようになり, さらにイオンの輸送を高分子の構造や分子鎖運動と関係づけて考察ナることが可能になった。

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