1971 年 28 巻 311 号 p. 185-189
クロトンアルデヒド2量体より, 5, 6-ジヒドロ-2, 6-ジメチル-2H-ピランカルボン酸-3を経て, 5, 6-ジヒドロ-2, 6-ジメチル-3-ビニロキシカルボニル-2H-ピラン (HPVC) を誘導し, その重合性ならびに共重合性を検討した. HPVCの単独重合はラジカル開始剤を用いては進行せず, イオン的開始剤によっても重合性は低かった. ラジカル共重合はAIBNを用いて60℃で容易に進行し, 単量体反応性比はHPVCをM2として塩化ビニルとの共重合の場合, r1=0.93, r2=1.03, アクリロニトリルとの場合, r1=13, r2=0と得られた.