高分子化學
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〔25〕 ナイロン6の溶融紡糸に関する研究
第1報 紡出走行糸の冷却変形と配向化
石橋 徹青木 清石井 庸夫
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1970 年 27 巻 300 号 p. 211-219

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抄録

溶融紡糸過程における, ナイロン6走行糸の紡糸口金からの距離x方向の温度変化θ (x), 直径変化d (x), 捲取点での張力FTU, および, 複屈折度変化Δn (x) を種々の紡糸条件下で測定することにより, 冷却変形挙動, およびこれらの配向化に及ぼす効果について検討し, 次の知見を得た。
1) 走行糸の変形挙動は, 紡糸温度やポリマー分子量にほとんど依存せず, 捲取速度VTU, 吐出速度Qに大きく依存する。
2) ナイロン6のトラウトン粘度βは, 絶対温度Tの関数として, β≒0.34exp (3250/T) で表わせる。
3) ナイロン6の同じ温度でのβはポリプロピレンやポリエステルに比べて大きい。
4) 冷却曲線θ (x) の計算値と実測値はよく一致する。
5) 溶融紡糸過程での配向化速度は120~140℃ (ナイロン6のガラス転移点) に最大値を有し, この領域での変形が大きいほど, また, 滞留時間が長いほど配向は増大する。

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