1963 年 20 巻 219 号 p. 456-460
アクリル酸を塊状またはペンゼンなどの極性の低い溶媒中でラジカル開始剤を用いて比較的高温で重合した。得られたポリアクリル酸の水溶液をNaOH,(n-Eutyl) 4NOHおよびBa (OH) 2によって電圧滴定した。これらの試料は水溶液重合により得られたポリアクリル酸および普通のポリアクリル酸メチルから誘導されたポリアクリル酸に比べてやや高いpK値を示し, よりアイソタクチックな構造を持つと思われる。他方, ラジカル重合により得られたポリメタクリル酸の電圧滴定挙動は重合時の溶媒の種類にほとんど無関係であった。これらの結果に対して若干の考察を行なった。