1997 年 54 巻 4 号 p. 224-228
ルテニウム錯体の優れたニトリル活性化能を利用するベンゾイミダゾール環の合成反応を示し, さらに, 芳香族テトラアミンと脂肪族ジニトリルからの新規なポリベンゾイミダゾールの合成方法について詳細に検討した. ルテニウム錯体としてRuCl2 (PPh3) 3を用い, N-メチルピロリドン (NMP) あるいはN, N-ジメチルアセトアミド (DMAc) 中210℃で24時間反応することにより, さまざまな脂肪族ジニトリルから相当するポリベンゾイミダゾールを高収率で得られることを明らかとした.