高分子論文集
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塩化ホウ素存在下における極性ビニルモノマーと電子供与性モノマーとの交互共重合
平井 英史小宮山 真森 徹
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1984 年 41 巻 7 号 p. 421-424

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抄録

塩化ホウ素の存在下で, 極性ビニルモノマーと電子供与性モノマーとの種々の組合せの共重合を, トルエン中, 0℃, 暗下で, 過酸化ベンゾイルを開始剤として行った. 極性ビニルモノマーとしてはメタクリル酸メチル (MMA), アクリル酸メチル (MA), メタクリロニトリル, アクリロニトリル (AN), 及びメチルビニルケトンを, また電子供与性モノマーとしてはスチレン, イソプレン, 1-ヘキセン及び酢酸ビニルを使用した, MMA-スチレン系, MMA-インプレン系, 及びMA-スチレン系で, 極性ビニルモノマーに対して0.1当量の塩化ホウ素を使用することにより, 交互共重合体が生成した. 交互共重合体中でイソプレン単位は1, 4-構造を有し, また橋かけ反応は起こっていなかった. 他の組合せの共重合では, 共重合体は得られなかった. MMA-AN-スチレン系の三元共重合を行った結果, ANがMMAとスチレンの交亙共重合を顕著に遅延することを見いだした.

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