1977 年 51 巻 9 号 p. 543-550
Brevibacterium ammoniagenesATCC 6872(野生株)から誘導した,ウロカナーゼ欠失株KY 10550はL-ヒスチジン10mg/mlから7.2mg/mlのウロカニン酸を蓄積した.
さらにKY 10550にヒスチジンアナログ,プリンアナログおよびstreptomycin耐性を順次付与した菌株FTG SA-7は,糖質から直接7.3mg/m1のウロカニン酸を蓄積した.また,これらのウロカニン酸生産菌株の改良にともない,L-ヒスチジン,イミダゾール乳酸,イミダゾール酢酸,その他の物質の副生産が認められた.
ウロカニン酸生産においては,炭素源として,グルコース,甘蔗廃糖蜜の混合物を用いること,天然栄養源として肉エキスを添加すること,窒素源として硫酸アンモニウムを用いることが有効であった.