日本農芸化学会誌
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Serratia marcescensにおけるトリカルボン酸の膜透過 (I)
今井 紘
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1976 年 50 巻 5 号 p. 217-220

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抄録

Serratia marcescensは,クエン酸,イソクエン酸, cis-アコニット酸, transアコニット酸を利用し,これらトリカルボン酸に関して,少なくとも3種類の誘導的なトリカルボン酸膜透過系を所有することが明らかになった.すなわち, (1)クエン酸,イソクエン酸,またはcis-アコニット酸によって誘導され,クエン酸,イソクエン酸を共通に透過する系. (2)クエン酸,イソクエン酸またはcis-アコニットによって誘導され, cis-アコニット酸を透過する系.この系は, pH 8.6で安定であり, Mg2+に依存している. (3) trans-アコニット酸またはcis-アニコット酸で誘導され, trans-アコ蟹ニット酸, cis-アコニット酸,クエン酸,イソクエン酸を共通に透過する系.この系は, pH 7.0では安定で, pH 8.6では不安定である.

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