1973 年 19 巻 3 号 p. 104-111
卵巣摘出牛7頭に,エストラジオールおよびプロゲステロンを単独あるいは混合注射して,牛子宮におけるフラクトースとソルビトールの産生に及ぼす卵巣ホルモソの影響を調べ,次の結果を得た。
1.卵巣摘出30日後には子宮内フラクトースおよびソルビトールは消失していた。
2.エストラジオール2mgを8時間間隔で5回筋肉内注射した場合,48時間以内に発情が誘起されたが,フラクトースおよびソルビトールの生産は認められなかっな。
3.プロゲステロン5mgを8時間間隔で5回子宮実質内注射した場合,子宮内でフラクトースおよびソルビトールが産生されたが,エストラジオール2μgとプロゲステロン5mgを混合注射した場合には,両成分の産生がさらに促進され,両ホルモンによる協同作用が明らかに認められた。