化学工学論文集
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Spherical-cap型気泡周囲のフローパターンと渦度分布
矢部 勇国井 大蔵
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1978 年 4 巻 3 号 p. 252-259

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抄録

Spherical-cap型気泡がその下部に十分発達したToroidal vortexを同伴しながら定速で上昇している場合において, 速度分布, 流線, 渦度分布, 応力分布などを可視化法により測定した.また, 気泡と同一形状をした剛体が, 気泡と同一の流動条件下におかれた場合において, 流動に関する同様な実験を行った.可視化法においては, 気泡および剛体の運動にカメラを同期させながら, 微小気泡の軌跡を撮影した.
その結果, 次のような実験結果が得られた.
(1) 気泡界面は, 自由界面の傾向を示す.
(2) 気泡界面のエッジ近傍において, 高密度の渦度が存在する.
(3) 気泡界面のエッジ下端において, 流線が剥がれる.
(4) 剥離点は, 淀み点と一致する.
(5) エッジの曲率半径が小さくなるほど, 剥離点は, エッジに近づく.
さらに, それらの実験結果を基にして気泡周囲の流動機構を検討した.

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