化学工学論文集
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パルスエアジェットによる各種表面からの微粒子の除去
除去パラメータによる粒子除去率の予測
並木 則和大谷 吉生江見 準
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1998 年 24 巻 1 号 p. 86-92

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抄録

表面に付着した粒子を乾式で除去する方法として, 高速気流を繰り返し噴射するパルスエアジェット法は1μm以下の微粒子の除去に極めて有効である.本報では, まず平滑表面に付着した球形粒子 (粒径0.5~5μm) の積算除去率を, 1パルス目に除去される粒子の割合γ1, 最終的に除去されない粒子の割合α0, そして1パルスあたりに除去される粒子の割合に関するパラメータC'を用いて相関し, 各パラメータと粒子に働く除去力と付着力の比である除去パラメータF*の関係について検討した.その結果, 平滑表面からの粒子除去率は, γ1, α0, C'の3つのパラメータにより精度よく相関でき, また各パラメータはF*のみの関数として与えられることがわかった.さらに, 規則的な凹凸を有するSUS表面からの粒子除去についても検討した結果, ある表面粗さに対して最も除去しにくい粒径が存在すること, および粗い表面からの粒子除去率も3つのパラメータによって相関できることがわかった.しかしながら, これらのパラメータとF*の関係については, F*以外に表面粗さを示すパラメータを新たに導入する必要があることがわかった.

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