日本化學雜誌
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ガスクロマトグラフィーによる含窒素有機化合物中の炭素,窒素の簡易同時定量
原 正伊藤 進
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1971 年 92 巻 8 号 p. 722-726

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抄録

加熱分解法を利用する炭水素,窒素のガスクロマトグラフ定量法は数多くなされているが,燃焼をともなうため装置的に複雑である。そこで,湿式酸化法を利用し,簡易に含窒素有機化合物中の炭素,窒素を同時定量することを目的とし本研究を行なった。
実験は密封循環方式を用い,水素雰囲気中において強リン酸-ヨウ素酸融剤中で化合物を分解し,生成する窒素ガス,二酸化炭素をプロパンを内部標準としてガスクロマトグラフ定量することにより行なった。
検量線を作成するにあたり,尿素を用いて反応条件を検討した結果,融剤3.0ml,反応時間20分,反応温度240°Cで恒量の二酸化炭素と窒素ガスの生成を認めた。
本法によれば,ある種の化合物を除き,化合物中の炭素,窒素を比較的短時間のうちに,簡易に同時定量することができる。また,試料が水溶液であっても定量が可能である。

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© The Chemical Society of Japan
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