日本化學雜誌
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一酸化炭素による酸化亜鉛の還元反応(その2)
井本 立也原納 淑郎森嶋 章
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1964 年 85 巻 12 号 p. 843-845,A64

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抄録

一酸化炭素による酸化亜鉛の還元反応を静置循環法で,温度671°~881℃,一酸化炭素圧1.5~10.5cmHg,酸化亜鉛量0.3~1.0gで行ないつぎの結果を得た。反応は酸化亜鉛の表面積および量,ならびに一酸化炭素の圧に無関係に進む。以上のことから,還元反応はつぎの二つの過程,まず酸化亜鉛が亜鉛蒸気と酸素に分解する(a),つづいて生成酸素と一酸化炭素とが反応する(b),からなる逐次反応であり,本条件では(b)過程が全反応を律速するものと推論した。そして酸化亜鉛表面への一酸化炭素の化学吸着過程を含む表面反応は起っているとしても全反応の寄与は僅少であると思われる。

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