日本化學雜誌
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火山作用と関係ある無定形ケイ酸の性質とその応用的研究(第21~22報) (第21報)湯沢および鬼首白土の性質
島田 欣二東 秀子
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1960 年 81 巻 2 号 p. 225-229

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抄録

火山岩質の岩石が温泉作用をうけてケイ酸質岩石に変化した例として湯沢, 鬼首および別府白土について, その物理的, 化学的, 熱的性質をしらべ, X線, 岩石顕微鏡, 電子顕微鏡および赤外吸収による観察を行なった。さらに, 各試料を100° から1200℃ まで100℃ おきに焼成した試料について, 2N 水酸化ナトリウム溶液による溶解率, 真比重および粉末試料を蒸留水に懸濁させt際の溶液の pH を測定して加熱による変化を検討した。
いずれの試料も無定形ケイ酸を主成分としており, 別府白土はクリストバライト, 鬼首白土は石英および少童のクリストパライト, イオウ等を含むが, 湯沢白土はほとんどコロイダルシリカからなり, その含水量は 45% におよんでいる。いずれの試料もアルカリによく湾解し, とくに湯沢および別府白土は 95% 以上の溶解率を示妬工業的価値あるものである。

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