日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
キレート試薬を用いる電解分析法の研究(第2報) ジエチレントリアミン五酢酸によるビスマス共存中の銅の定量
中川 元吉
著者情報
ジャーナル フリー

1959 年 80 巻 8 号 p. 883-886

詳細
抄録

ジエチしントリアミン五酢酸(DTPA)を含む支持電解質中で銅とビスマスのポーラログラフ的性質を検討し,銅とビスマスの半波電位の差が非常に大きいことを知ったのでビスマスと共存する銅の電解分析法に DTPA を用いる方法を検討した。銅は 5 以下で DTPA を含む電解液から美しい金属光沢の析出が得られる。mol比でビスマスの 1 .5~3 倍量の DTPA を添加した電解液から, pH 2~6 の範囲で定電位電角望法によって銅をビスマスから分離することができた。ビスマスの量が多い場合には,電解液の pH を鋼とビスマスの析出電位の差が大きい 4~5 に調節するのが適当である。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top